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視覚過敏・聴覚過敏とは?子どもの「音や光に敏感」が気になる保護者の方へ|HSP・発達障害との関係と支援方法も解説

    「まぶしい光が苦手」「ちょっとした音に驚いてしまう」――そんなお子さまの様子に、不安を感じたことはありませんか?

    もしかすると、それは視覚過敏聴覚過敏と呼ばれる“感覚の敏感さ”が背景にあるかもしれません。

    こうした特性は、HSP(Highly Sensitive Person)発達障害と関連して現れることもあり、決して「わがまま」や「甘え」ではありません。
    ここでは、日常生活の中で気づきやすい視覚・聴覚の過敏症状と、似ているようで違う「HSP」との違いについて解説していきます。

    視覚過敏とは、光や視覚的な刺激に対して、通常よりも強く反応してしまう状態を指します。
    小さなお子さまの場合、以下のような行動として現れることがあります。

    • 蛍光灯の光や太陽の光をまぶしいと嫌がる
    • 明るい場所では目を細める、目をそらす
    • 柄物の服やカラフルな絵が視界のノイズに感じられる
    • 視線が合いづらい/目を合わせようとしない

    視覚過敏があるお子さまにとっては、日常の“当たり前の光”が強すぎる刺激になることがあります。その場合は、遮光カーテンや間接照明を使った環境配慮が重要です。

    聴覚過敏とは、音に対して過剰に反応しやすい状態を指します。特に発達途上のお子さまは、以下のような行動でその兆候が見られることがあります。

    • 突然の大きな音(チャイム・掃除機など)に驚いて泣く
    • テレビの音や話し声を「うるさい」と感じて耳をふさぐ
    • 咀嚼音や生活音が気持ち悪いと感じてイライラする
    • 静かな環境でも、かすかな音に敏感に反応する

    聴覚過敏のお子さまは、鼓膜に直接刺激が届くような感覚で日常を過ごしている場合もあります。その際はイヤーマフや静音空間の活用などの配慮が行われます。

    「HSP(Highly Sensitive Person)」と「感覚過敏」は似ているようで異なる概念です。

    項目HSP感覚過敏
    特徴生まれつき刺激に敏感な“気質”神経・脳の刺激処理に関する“感覚特性”
    現れ方人間関係や環境変化にも敏感特定の刺激(音・光・触覚)に過剰反応
    医学的分類診断名ではない(性質)発達障害(ASDなど)と併存することも

    お子さまが「音に敏感」「眩しがる」「刺激にイライラする」といった傾向を見せる場合、それがHSP気質によるものなのか感覚過敏(神経学的)による困りごとなのかを見極めるには、専門機関や支援施設への相談が重要です。

    私たち放課後等デイサービスでもこうした特性を理解しながら、一人ひとりに合った支援を行っています。

    視覚過敏や聴覚過敏などの「感覚の敏感さ」は、単なる個性や一時的な状態だけでなく、発達障害(ASDやADHD)と深く関係している場合もあります。

    また医学的な診断とは異なる「HSP(Highly Sensitive Person)」という概念も近年注目されており、感覚の敏感さと関連づけて語られることが増えています。ここではASD(自閉スペクトラム症)ADHD(注意欠如・多動症)、そしてHSPと感覚過敏とのつながりを見ていきましょう。

    ASD(自閉スペクトラム症)のお子さまには感覚過敏または感覚鈍麻がよく見られます。これはDSM-5(診断と統計マニュアル)にも記載されている特徴のひとつです。

    ASDの感覚過敏には以下のような傾向があります。

    • 特定の音や光に強く反応する(例:救急車のサイレンでパニック)
    • 触覚過敏:洋服のタグや素材が気になって着られない
    • 視覚過敏:人の顔を直視できず、視線を逸らすことが多い
    • 匂い・味に対する強いこだわりや拒否反応

    これらの感覚の敏感さは生活や集団活動において「困り感」として現れますが、ASDの特性として支援や環境調整により改善が可能です。

    ADHDのお子さまは一見すると「多動性」や「不注意」に注目が集まりがちですが、実は感覚過敏を併せ持つケースも少なくありません。特に以下のような場面で困り感が出やすい傾向があります。

    • 周囲の雑音や話し声に気を取られて集中できない
    • 室内の照明・音楽・空調など複数の感覚刺激が過剰に入ってくる
    • 予想外の大きな音に過敏に反応しやすい

    ADHDの特性として感覚処理に過敏・過小反応のムラがあることが指摘されており、結果として日常生活で強い疲労やイライラを感じることがあります。

    HSPとは医学的な診断名ではありませんが、心理学的に「生まれつき刺激に敏感な気質」を持つ人を指す概念です。感覚過敏とHSPはよく混同されがちですが、それぞれには以下の違いがあります。

    項目HSP感覚過敏(発達特性)
    医学的分類診断名ではない(心理的な特性)ASD/ADHDなどと併存する神経特性
    刺激への反応光・音・人間関係など広く敏感特定の感覚(光・音・触覚など)に過剰反応
    日常での困りごと気疲れ・感情の起伏が大きい刺激を避けたがる/予測困難でパニック

    共通しているのは「刺激に敏感であること」。違いは、反応の仕方・生活への影響・支援のアプローチにあります。

    感覚過敏を持つからといって、必ずしもASDやADHDなどの発達障害があるわけではありません。HSP気質や環境要因、強いストレス反応として一時的に感覚が過敏になる場合もあります。

    例えば

    • 生活環境の変化や不安感から音や光に敏感になる
    • 睡眠不足やストレスが原因で一時的に敏感さが増す
    • HSP特性により、人混みや強い照明に疲れやすい

    重要なのは「この子は発達障害なのか?」とラベリングすることではなく、“なぜ困っているのか”を一緒に探る姿勢です。放課後等デイサービスでは感覚に敏感なお子さま一人ひとりの状態を見極め、安心して過ごせる環境の調整や関わり方を工夫しています。

    お子さまのことでお悩みがある場合、ちょっとしたご相談などでもお気軽にお問い合わせください。
    杜のつぐみ療育園では

    ・コミュニケーションが苦手な子
    ・行動コントロールが苦手な子
    ・気持ちのコントロールが苦手な子
    ・変化に敏感な子
    ・注意散漫になりやすい子

    上記のお子様に対し、見守るだけではなく

    ・楽しくお話できたら、「楽しくお話できたね。」
    ・おもちゃを貸してくれたら「貸してくれて優しいね。」

    等々、話をする中で「自己肯定感」が高くなる様な、接し方を意識しております。
    また、お子様それぞれの特性に合わせた、課題を考え計画に沿っての支援を行っております。 まずはちょっとしたことでも、お気軽にお問い合わせください!

    下記「アドレス」と「お名前」のみの記入で、簡単にご連絡と園の見学のご相談が可能です。
    発達相談に関するお悩み等ついて、どんな内容でも福祉のプロがお聞きいたしますので、まずはお気軽にご連絡ください!

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